学習・参議院選挙

参議院選挙比例区で採用される方式は非拘束名簿方式と呼ばれています。

この方式では有権者は政党名または比例区の候補者名のいずれかで投票できます。
各政党の得票数は「政党名得票数」+「その政党に属する比例区候補者得票数合計」で決まります。
この各政党の得票数により、比例配分で獲得議席数が決まります。

従来の拘束名簿方式では、当選者は政党が提出した名簿順に決められていました。
しかし非拘束名簿方式では、当選者は名簿記載の順番ではなく候補者名得票数の多い順に決められます。


非拘束名簿方式の利点と欠点
【利点】
非拘束名簿方式では政党が当選者の優先順位を選べません。
当選順位が候補者名得票数順に決まりますので、有権者に支持された候補者が当選しやすくなります。
これは民意を反映するためには良い点です。

有権者に支持された候補者が当選しやすくなる制度として、昔の全国区もあります。
しかし、全国区では当選できる候補者はいくら得票数を集めても一人だけです。
議員立法による法案提出に必要な議員数や質問時間の割り当てなどに代表されるように、一議席で可能な
議員活動の範囲は非常に狭く、その政策実現能力は残念ながら非常に低いものでした。

非拘束名簿方式では候補者名投票も所属政党の得票としてカウントされるために、カリスマ性の高い候補者
を擁する政党が、その政策実現のためにより多くの議席を獲得出来る可能性があります。
拘束名簿方式には、時には名簿順位を上げるための政党への不正な資金上納などの政治腐敗の温床と
なってきた面があります。

非拘束名簿方式はこの欠点を解消します。


【欠点】
非拘束名簿方式では当選順位が候補者名得票数順に決まりますので、知名度の高い候補が当選しやすく
なります。結果として、政策能力があっても知名度の低い候補は当選しにくくなります。

非拘束名簿方式では候補者名投票も所属政党の得票としてカウントされます。
大量得票できる候補を擁立できた政党では、その候補の得票で複数議席を確保することが出来るかもしれ
ません。有権者は個別の候補者を選んだつもりでも、「実質的には」その候補の所属政党へ投票したことに
なってしまいます。

非拘束名簿方式では当選順位が候補者名得票数順に決まります。その得票数を得るために、安易に公約
が乱発されたりなどの人気取りを重視しすぎる候補が出てしまう可能性があります。
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