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水郡線という詩なのだが

「水郡線」というタイトルの詩。
あのローカル線ののどかさは伝わるが、高校生の作品として
賞を与えるレベルではない気がする。



水郡線

朝学校に行くのに水郡線に乗る
乗り遅れたら次の汽車は一時間後
乗り遅れたら車で追いかける
普通に追いつく
水郡線はのろま

水郡線の景色は決まっている
どこに行っても田んぼか山
でもなぜか飽きない

水郡線は吊革の位置が高い
水郡線はよくゆれる
吊革をつかまないと危ないのに
小さい人はつかめない
たまにコケる人がいる

水郡線は雪に強い
雪が降ってもあまり遅れない
風・雨・霧だとすぐ遅れる

学校帰り水郡線に乗り遅れる
そうすると
1時間半待ち

この前水郡線は
犬を轢いた
足元に鈍い音と感触
一瞬水郡線が怖くなった

水郡線は水戸まで続く
一度は行ってみたい
景色はずっと緑でも
ゆれてコケたとしても
吊革がつかめなくても
雨で止まっても
頻度が悪くても
犬を轢いても

関東学院大学第6回全国高校生フォーラム
高校生の詩 コンテスト 最優秀賞(日本語部門)



作者 有賀雅喜