「ゴールデンスランバー」(伊坂 幸太郎)

a0006144_18163923.jpg仙台での凱旋パレード中、突如爆発が起こり、新首相が死亡した。同じ頃、元宅配ドライバーの青柳は、旧友に「大きな謀略に巻き込まれているから逃げろ」と促される。折しも現れた警官は、あっさりと拳銃を発砲した。どうやら、首相暗殺犯の濡れ衣を着せられているようだ。この巨大な陰謀から、果たして逃げ切ることはできるのか?

第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞、そして2008年このミス日本作品第一位。
国家的な陰謀に巻き込まれた無実の男性が逃亡する、という話。
権力による情報統制や監視、盗聴などが公然と行なわれている社会が舞台。過去と現在が交互に描かれ、構成はものすごく優れている。途中に差し挟まれる学生時代のエピソードなどもよく出来ていておもしろい。主人公の敵は強大で、とても面白く読めたが「あれれ?」「なぜ?」という疑問を残したまま物語は終わってしまう。
うーむ、面白いけど物足りない。

敵が残ったまま終わってしまったので、カタルシスが得られなかった。
「おい、ここで終わっていいのか?」「ここから先は?」という読後感が残念。
なんらかの形で、敵への一撃があればもっと違ったんだけどなぁ。

「山周賞にハズレ無し」と思っていたが、この作品については除外させていただく。
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