「楽園 上・下」(宮部みゆき)

交通事故で死んだ12歳の息子が、他人の記憶を覗(のぞ)き見ることのできる超能力者だったのではないか。そんな疑問を持つ母親が、息子のことを調べてくれないかと前畑滋子のもとを訪れる。
彼女の話の根拠は、ひと月前に起きたとある事件によるものだった。都内の火災現場の焼け跡から、16年前に失踪したと思われていた少女の遺体が発見されたのだ。事件は両親が殺害を自供して終焉するが、死んだ息子は遺体が発見される前にその家の「絵」を描いていたというのだ。

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読み始めたら最後まで一気でした。さすが宮部みゆき。読ませます。
この人のすごいところは、文章が平易なところだと思います。
人物の造形も鮮やかです。クライマックスの場面で、記述が手紙に切り替わる
ところは、評価が分かれるところかもしれませんが、作者はあえてその手法を
とったのでしょう。
悲しい運命に翻弄された家族たちの物語は、作者の優しいまなざしに彩られて
大団円を迎えます。そして最後の4ページに添えられた感動。
宮部みゆきさん、素敵なラストシーンを用意してくれてありがとう。

できればヒロイン前畑滋子さんにまた会いたいなぁ。
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by minami18th | 2007-10-04 10:43 | 砂に足跡