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「メリーゴーランド」(荻原浩)

a0006144_1324422.jpg東京での勤めを辞め、郷里に戻って市役所の職員になった啓一。妻と2人の子どもに恵まれ、穏やかなスローライフを送っていたが、ある日、「アテネ村リニューアル推進室」への出向を命じられる。数年前に市が鳴り物入りで作った観光施設だったが、今はすっかり廃れて閑古鳥が鳴いている施設だ。そこをリニューアルしろというのだが、啓一は、アテネ村そのものより大きな難問にぶつかることになる。それは事なかれ主義と慣例に固執する「お役所体質」だった──。

困難な課題に奮闘する主人公がいいですね。脇に登場する演劇青年だった時代の先輩や、同じ部署の若い子や、仕事で知りあった大工の息子とその仲間とか、キャラの立った面々が、「古い慣習」と戦いながら、アテネ村の再生にがんばる痛快な物語。哀愁を含んだエンディングまで一気に読んでしまいました。
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by minami18th | 2006-11-04 13:40 | 砂に足跡