さよなら妖精
覗き込んでくる目、カールがかかった黒髪、白い首筋、「哲学的な意味がありますか?」、そして紫陽花。謎を解く鍵は記憶の中に・・・・。
高校生たちが異国の少女と出会う、素敵な物語です。
作中で弓道の試合のシーンの描写があります。弓道用語も多く登場しますが、余計な説明は省かれています。経験者の私は意味がわかりますが、知らない人はどう感じるのでしょうか?一手(ひとて)とか、甲矢(はや)乙矢(おとや)なんて用語、知らない人がほとんどだと思うのですが。
(私の後輩が作った弓道関係のサイトがあるので、弓道に興味のある方はのぞいてみてください)
ユーゴスラヴィアという国の持つ宿命も考えさせられます。我々が知らないことって、すごく多いのですね。
この作品はミステリというより、青春小説の一級品だと思います。