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「りら荘事件」(鮎川哲也)

名作の誉れ高き「りら荘事件」。創元推理文庫版が登場しました。
講談社文庫でも持ってたのですが、未読のまま行方不明。
この際読んでおかなくてはと思い創元版を購入。
残り少ない暑中休暇を過ごすべく、秩父の『りら荘』に集まった日本芸術大学の学生たち。一癖も二癖もある個性派揃いである上に各様の愛憎が渦巻き、どことなく波瀾含みの空気が流れていた。一夜明けて、りら荘を訪れた刑事がある男の死を告げる。屍体の傍らにはスペードのA。対岸の火事と思えたのも束の間、火の粉はりら荘の滞在客に飛んで燃えさかり、カードの数字が大きくなるにつれ犠牲者は増えていく。進退窮まった当局の要請に応じた星影龍三の幕引きや如何?贅を尽くしたトリックと絶妙な叙述に彩られた、純然たるフーダニットの興趣。本格ミステリの巨匠鮎川哲也渾身の逸品。
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本格であります。「さあ、どうだ!」と作者が読者に挑んでおります。まさに「謎と論理のエンタテイメント」なのです。怪奇や衒学を取り払うとこういうミステリになるんだろうな。
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by minami18th | 2006-06-04 14:19 | 砂に足跡