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葉桜の季節に君を想うということ

a0006144_03819.jpg昨年の「このミス」第1位の作品だが、なかなか読む時間がなかった。
でも読み出したら一気だった。

主人公の名は成瀬将虎。ガードマン、パソコン講師、エキストラと、いくつもの顔を持っている元探偵。
霊感商法がらみの保険金殺人に関わることとなり、その謎解きを中心に、いくつかの物語が同時進行で語られる。話のタッチは、なかなかハードボイルドな気分にさせてくれる。子分のヒロシや、妹の綾乃も魅力的だ。
結末で全ての謎が解きあかされ、ここまでに張りめぐらされた伏線の数々に気づかされる。小説の構成は凝っているが、そのリズムは心地良く、手を休める暇を与えてはくれない。ばらばらに思えたパーツが最後に一点に集約する、その手際は鮮やかという他は無い。

上手いミステリだと思う。「やられた!」感は抜群。でも気持ちいい「やられた!」だ。
これは小説でしか味わえないミステリの快感なのだ。
もっと早く読めばよかったなぁ。
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by minami18th | 2004-05-19 00:39 | 砂に足跡