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「失踪日記」(吾妻ひでお)

a0006144_1333555.jpg漫画を描くのに嫌気がさして失踪した吾妻ひでお。ホームレスをしていた時代を描いた実録漫画と、アルコール依存症で入院していた時期を描いた実録漫画をまとめた作品である。

食生活が妙に豊かである。食べているものも実に多彩。野生の大根(野生のわけがない)を薄く剥くと辛い大根、厚く剥けば甘い大根を味わえる。経験しなくては書けないネタだ。天ぷら油をそのまま飲んでエネルギー源にもする。食べ物の入手経路もすごい。ビールの缶をくりぬいて鍋代わりにし、炭を燃やして料理もする。サバイバル本の様相を呈している。

この本、けっこう入手困難だったようですね。ひさびさに、食い入るように読んでしまいました。面白いです。第一級の作品です。続編を書きそうな雰囲気もあります。ぜひ書いてほしい。
巻末の、とり・みきとの対談も読みごたえあり。表紙の裏の「スペシャルシークレットおまけインタビュー」もいいですね。

「ふたりと五人」なんか好きでした。ちょっとこの人、アブナいかな?なんて感じたこともありました。やはり壊れていたのですね。「マカロニほうれん荘」の鴨川つばめも、壊れていったマンガ家ですね。
この「失踪日記」を読んで、やはり吾妻は天才だと思いました。天才ゆえに失踪し、天才ゆえにアルコール依存してしまったのでしょう。でも彼が描く女の子の可愛さは変わってませんでした。
タッチは全く違いますが、永島慎二の「漫画家残酷物語」や「フーテン」と同じにおいを感じてしまいました。
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by minami18th | 2005-04-06 01:33 | 砂に足跡