「虚貌」(雫井脩介)

a0006144_9504337.jpg岐阜県美濃加茂にある「加茂運商」の社長気良は、気むずかしく社員に厳しかった。しかし社員時山(25)、坂井田(22)、荒(31)は、配送の帰りの空荷に祭りの金魚を積んで帰り、テキヤに届けるアルバイトをして小遣いを稼いでいた。3人の帰りが遅いことや、車内の汚れからバイトがばれ、即クビに。逆恨みした3人は、見張り役に未成年の湯元(16)を加え、4人で気良邸を襲撃。火を放って気良夫妻を殺害し、子ども2人には大火傷を負わせて逃げる。
犯人たちは荒を主犯に仕立て、荒以外の3人は従犯扱いで先に出所した。21年後に荒は出所し、姉の友人山田祐二を頼り訪ねていく。

加茂病院に入院していた滝中守年刑事は末期がんだが、一応退院を許され現場に復帰した。その頃ヤク中の坂井田を訪問する男が。坂井田はナイフで刺され死亡し、荒の指紋が検出される。最後の事件として追う滝中。そして時山も麻雀荘で殺され、麻雀パイからまたもや荒の指紋が。


文庫を買おうかと思ってましたが、古本屋にて500円でゲット!(^o^)
渡瀬恒彦主演で2時間サスペンスドラマになったようですね。前から気にはなってましたが未読の作品でした。「犯人に告ぐ」が傑作だったので、期待して読みました。面白かったです。ただしメインのトリックには「?」を付けざるを得ません。これ、可能なのでしょうか?

読者の論争を誘うようなトリックですが、作品の面白さを損なうものではないと思います。登場人物は、救いの無い人間ばかりのようですが、そう設定したのは作者の狙いなのでしょう。刑事の娘が心を病んでゆく心理描写にも読み応えを感じました。
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by minami18th | 2005-01-24 10:01 | 砂に足跡