「民王(たみおう)」 池井戸 潤

a0006144_11532950.jpgある日突然、首相・武藤泰山と、武藤の大学生のドラ息子・翔の中身が入れ替わってしまう。
原因もわからないまま、やむなく泰山の変わり身となって国会に出ることになった翔。遊んでばかりの日常を送ってきた翔には、国会でおこなわれる討論や質疑応答など、到底理解できない。幼稚な発言を繰り返す上、首相だというのに文書に書かれた漢字すら読めず誤読を繰り返すという状況に……。

首相と息子の入れ替わりなど夢にも思わない世間では、一国の代表とは言いがたい言動に対する厳しい批判が渦巻く。またそれと時を同じくして、泰山のまわりでは、閣僚の酔っ払い発言やスキャンダル、献金問題などが相次ぐ。国を背負うはずの大人たちに、一体何が起こったのか―。本物の大人とは、国を動かす政治とは何か




用意された原稿の漢字が読めない首相
愛人とのスキャンダルを報じられた官房長官
酒を飲んで国際会議に出席してしまった経済産業大臣
売春クラブの利用が発覚した議員

どこかで聞いたような政治家が続々と登場する。
「なんじゃ、この設定は?」と思いつつ、予想できない展開が進む。
こういう小説、けっこう好きです。

題名の「民王(たみおう)」についての説明は無い。
私見ではあるが、この題名で「国」を示しているのだと思う。

国という字は、くにがまえに玉。
玉=王である。
鎌倉時代の書物には、国を示す文字として、
くにがまえに民と書いたものが登場する。
国の中心が王であるのか民であるのか。
鎌倉時代にそういう思考があったとは興味深い。
もっと前からあったのだろうか?

ともあれ楽しい小説だった。古書店で1000円で入手できたから
なおさら満足感が強いのかな?



 
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