ワイルドソウル(垣根 涼介)

a0006144_2252253.jpg1960年代、ブラジルに多くの日本人が移民として渡った。南米大陸のアマゾンを夢の楽園と信じて。
しかし、それは戦後の食料難を回避するために外務省が画策した棄民政策であった。生き残った当事者たちが、40年後に日本国政府・外務省とその関係者たちに復讐を計画する。

第1章の「アマゾン牢人」に描かれるブラジル移住者たちの悲惨極まりない生活は衝撃的でだ。ブラジルへの移民があったことは知っていたが、この悲惨な事実を多くの日本人は知らない。この歴史を知るだけでも読む価値はあると思う。日本という国が、いかにヘタレな外交をしてきたかということもわかる。私は外務省にマシンガンぶっ放した彼らに共感してしまいました。

中盤から登場する、自信を失いつつあるニュースキャスターの貴子の変化が魅力的です。
彼女を登場させたことで、ストーリーの奥行きがぐんと盛り上がります。

垣根 涼介は21世紀の大藪春彦になれます!!

(追記)
文春文庫の同著者の「ヒートアイランド」の解説で、大沢在正が垣根涼介を「大藪春彦の正統の後継者」と書いてました。
[PR]
by minami18th | 2004-09-17 23:06 | 砂に足跡